子宮頸がん(細胞診)検診

このページは、国のがん対策における重要な情報を提供する国立研究開発法人国立がん研究センター がん情報サービスの手引きを基に、
子宮頸がん(細胞診)検診について、分かりやすくご案内します。

1. 子宮頸がん検診(細胞診)を受ける前に知っておくこと

 子宮頸がんは罹患する人(かかる人)がわが国の女性のがんの中でも比較的多く、また30~50歳代で多いがんです。国が推奨している子宮頸がん検診(子宮頸部の細胞診)は「死亡率、罹患率を減少させることが科学的に証明された」有効な検診です。早期発見、治療で大切な命を守るために、20歳以上の女性は2年に1度繰り返し検診を受診し、「要精密検査」という結果を受け取った場合には必ず精密検査を受けるようにしてください。 
 すべての検診には「不利益」があります。がんは発生してから一定の大きさになるまでは発見できませんし、検査では見つけにくいがんもありますので、すべてのがんががん検診で見つかるわけではありません。また、がんでなくても「要精密検査」と判定されることもあります。子宮頸がんは前がん病変も検診で見つけられるのですが、この中には放置しても治癒してしまうものも多いために、結果的に不必要な精密検査や治療を受けなければならない場合もあります。さらに、検査によって出血などが起こることがあります。
 がん検診の利益(がんで亡くなることを防ぐ)と不利益のバランスの観点から、こちらある受診年齢、受診間隔、検査項目を守りましょう。

詳細はこちらをご覧ください。
がん検診について:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ] (ganjoho.jp)

2. 子宮頸がん検診の流れ

ステップ 内容
受付
  • 保険証の提示
  • 質問票の記入
問診
  • 症状(※)があれば報告
※月経(生理)以外に出血がある、閉経したのに出血がある、月経が不規則など
検査
  • 子宮頸部の細胞診
検査結果 子宮頸がんや前がん病変の疑いあり(要精密検査)
  • 必ず精密検査を受けてください
  • 精密検査(コルポスコープ下の組織診、細胞診、HPV検査など)
    • 子宮頸がん → 治療
    • 前がん病変 → 治療 または 定期的な精密検査で観察
※前がん病変が見つかった時には、状態によって治療を行う場合もありますし、治療をせずに医療機関で定期的に経過観察になる場合もあります。
子宮頸がんの疑いなし(精密検査不要)
  • 2年後の検診

3. 検査の詳しい説明

気になる症状がある場合

 月経(生理)以外に出血がある、閉経したのに出血がある、月経が不規則など、気になる症状がある場合は問診の際に医師に必ずお伝えください。不正出血が疑われる症状がある場合は子宮頸がん検診を待たず、すぐに婦人科を受診してください。また、現在婦人科で治療中や経過観察中の方は、がん検診を受けられない場合がありますので、主治医にご相談ください。

子宮頸部の細胞診

 子宮頸がん検診は子宮頸部(子宮の入り口)を、先にブラシのついた専用の器具で擦って細胞を取り、がん細胞など異常な細胞がないかを顕微鏡で調べる検査です。
月経(生理)中は避けて検査を受けてください。

    4. 「要精密検査」の結果なら必ず精密検査を受診 (精密検査について)

    精密検査はコルポスコープ下の組織診、細胞診、HPV検査の組み合わせ

     細胞診で異常が発見されたらコルポスコープ(腟拡大鏡)を使って子宮頸部を詳しく見ます。異常な部位が見つかれば、組織を一部採取してがんや前がん病変がないかを診断します。また、細胞診の結果によってはHPV検査を行い(子宮頸がんを引き起こすウイルスの有無を調べます)、コルポスコープ検査が必要かどうかを判断することもあります。

    5. 継続受診の重要性と症状がある場合の対応

     20歳以上になってから、2年に1回、細胞診を繰り返し受けることで、子宮頸がんで亡くなることを防ぐことができます。子宮頸がんの中には急速に進行するがんもあります。早期発見のために必ず2年に1度、くりかえし検診を受けてください。検診は受けすぎると不利益が大きくなりますので、推奨された年齢と間隔を守りましょう。

    6. 子宮頸がんについて

     わが国では女性のがんの中でも罹患する人が多く、特に30~50歳代で多いがんです。 子宮頸がん検診で早期に発見して治療することにより、子宮頸がんで亡くなることを防ぐことができます。また、前がん状態も見つけることにより、子宮頸がんの罹患・死亡を防ぐことができます。検診は自覚症状がないうちに受けることが大事です。
     子宮頸がん検診は20歳になったら2年に1度、子宮頸部の細胞診を繰り返し受けてください。ただし、月経(生理)以外に出血がある、閉経したのに出血がある、月経が不規則などの症状がある場合は、子宮体がんなどほかの病気のこともあります。次の検診を待たずに医療機関を受診してください。
     子宮頸がん検診には利益(子宮頸がんで亡くなることを防ぐ)と不利益(偽陰性、偽陽性など)があります。偽陰性とは実際にはがんがあるのに見つけられないこと、偽陽性とは実際にはがんでないのに「要精密検査」と判定されることです。利益が不利益を上回るように受けることが大事です。
     こちらでご案内した検診方法(受診年齢、受診間隔、検査項目)は、検診の利益が不利益を上回ることが科学的に認められています。子宮頸がん検診で「要精密検査」となった場合は子宮頸がんの疑いがありますので、必ず精密検査を受けてください。精密検査はコルポスコープ下の組織診・細胞診・HPV検査などを組み合わせて行います。

    7. さらに詳しい情報について

    「子宮頸がん」「がん検診」などのがんの情報についてもっと詳しく知りたい方に、国立がん研究センターのがん情報サービスは、わかりやすく確かな情報をお届けされています。
    詳細はこちらをご覧ください。

    8. 市区町村の住民検診を受けられた方へ

     がん検診の精度管理のため、精密検査の結果は市区町村へ報告されます。また最初に受診した医療機関と異なる医療機関で精密検査を受けた場合は、最初に受診した医療機関にも後日精密検査結果が共有されます。

    9. 出典

    発行:国立がん研究センターがん対策研究所 2024年4月
    協力:厚生労働行政推進調査事業費補助金「検診効果の最大化に資する職域を加えた新たながん検診精度管理手法に関する研究」班
       国立がん研究センター研究開発費「働く世代におけるがん検診の適切な情報提供に関する研究」班