乳がん検診

このページは、国のがん対策における重要な情報を提供する国立研究開発法人国立がん研究センター がん情報サービスの手引きを基に、乳がん検診について、分かりやすくご案内します。

1. 乳がん検診を受ける前に知っておくこと

 乳がんは罹患する人(かかる人)がわが国の女性のがんの中でも多く、がんによる死亡原因の上位に位置するがんです。国が推奨している乳がん検診(マンモグラフィ)は「死亡率を減少させることが科学的に証明された」有効な検診です。早期発見、治療で大切な命を守るために、40歳以上の女性は2年に1度繰り返し検診を受診し、「要精密検査」という結果を受け取った場合には必ず精密検査を受けるようにしてください。
 すべての検診には「不利益」があります。がんは発生してから一定の大きさになるまでは発見できませんし、検査では見つけにくいがんもありますので、すべてのがんががん検診で見つかるわけではありません。また、がんでなくても「要精密検査」と判定されたり、放置しても死に至らないがんが見つかったために、不必要な治療を受けなければならない場合もあります。
 がん検診の利益(がんで亡くなることを防ぐ)と不利益のバランスの観点から、こちらにある受診年齢、受診間隔、検査項目を守りましょう。
詳細はこちらをご覧ください。

がん検診について:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ] (ganjoho.jp)

2. 乳がん検診の流れ

ステップ

内容

受付

  • 保険証の提示

  • 質問票の記入

問診

  • 発行:国立がん研究センターがん対策研究所 2023年12月
    協力:厚生労働行政推進調査事業費補助金「検診効果の最大化に資する職域を加えた新たながん検診精度管理手法に関する研究」班
       国立がん研究センター研究開発費「働く世代におけるがん検診の適切な情報提供に関する研究」班症状(※)があれば報告
    ※しこり、乳房のひきつれ、乳首から血性の液が出る、乳首の湿疹やただれなど
検査
  • マンモグラフィ(乳房X線検査)
検査結果 乳がんの疑いあり(要精密検査)
  • 必ず精密検査を受けてください
  • 精密検査(マンモグラフィ追加撮影、超音波検査、細胞診、組織診など)
    • 乳がん → 治療
    • 乳がんなし → 2年後の検診

乳がんの疑いなし(精密検査不要)
  • 2年後の検診

3. 検査の詳しい説明

気になる症状がある場合

マンモグラフィでは見つけにくい乳がんもあります。早期の乳がんは自覚症状がないことが多いですが、しこり、乳房のひきつれ、乳首から血性の液が出る、乳首の湿疹やただれなど気になる症状がある場合は問診の際に医師に必ずお伝えください。症状がある場合は、乳がん検診を待たず、すぐに乳腺外来のある医療機関を受診してください。

マンモグラフィ

マンモグラフィは小さいしこりや石灰化を見つけることができます。乳房を片方づつプラスチックの板で挟んで撮影します。乳房が圧迫されるため痛みを感じることもありますが、圧迫時間は数十秒ほどです。また放射線被曝による健康被害はほとんどありません。月経前1 週間を避けて受診すると比較的痛みが少ないと言われています。
視触診検査は推奨されていませんが、マンモグラフィとの併用に限り行われる場合があります。 現時点では、マンモグラフィと超音波を同時に受けたり、2 年毎のマンモグラフィ検査の間に超音波検査を受けることは推奨されていません。

4. 「要精密検査」の結果なら必ず精密検査を受診 (精密検査について)

マンモグラフィ追加撮影

 疑わしい部位を多方面から撮影します。

乳房の超音波検査

 超音波で、疑わしい部位を詳しく観察します。

針生検下の細胞診、組織診

 疑わしい部位に針を刺して細胞や組織を採取し悪性かどうかを診断します。

5. 継続受診の重要性と症状がある場合の対応

 40歳になってから、2年に1回、マンモグラフィを繰り返し受けることで、乳がんで亡くなることを防ぐことができます。
 乳がんの中には急速に進行するがんもあります。早期発見のために必ず2年に1度、繰り返し検診を受けてください。検診は受けすぎると不利益が大きくなりますので、推奨された年齢と間隔を守りましょう。

6. 乳がんについて

 わが国では女性のがんの中でも罹患する人が多く、がんによる死亡原因の上位に位置するがんです。 乳がん検診で早期に発見して治療することにより、乳がんで亡くなることを防ぐことができます。検診は自覚症状がないうちに受けることが大事です。 
 乳がん検診は40歳になったら2年に1度、マンモグラフィを繰り返し受けてください。ただし、しこり、乳房のひきつれ、乳首から血性の液がでる、乳首の湿疹やただれなどの症状がある場合は、次の検診を待たずに医療機関を受診してください。
 乳がん検診には利益(乳がんで亡くなることを防ぐ)と不利益(偽陰性、偽陽性など)があります。 偽陰性とは実際にはがんがあるのに見つけられないこと、偽陽性とは実際にはがんでないのに「要精密検査」と判定されることです。利益が不利益を上回るように受けることが大事です。
 こちらでご案内した検診方法(受診年齢、受診間隔、検査項目)は、検診の利益が不利益を上回ることが科学的に認められています。 マンモグラフィと超音波の併用は、乳がんで亡くなることを防ぐ科学的根拠が不十分なため、推奨されていません。
 乳がん検診で「要精密検査」となった場合は乳がんの疑いがありますので、必ず精密検査を受けてください。 精密検査はマンモグラフィの追加撮影、超音波検査、細胞診、組織診などで、これらを組み合わせて行います。

7. さらに詳しい情報について

 「乳がん」「がん検診」などのがんの情報についてもっと詳しく知りたい方に、国立がん研究センターのがん情報サービスは、わかりやすく確かな情報をお届けしています。
詳細はこちらをご覧ください。

8. 市区町村の住民検診を受けられた方へ

 がん検診の精度管理のため、精密検査の結果は市区町村へ報告されます。また最初に受診した医療機関と異なる医療機関で精密検査を受けた場合は、最初に受診した医療機関にも後日精密検査結果が共有されます。

9. 出典

発行:国立がん研究センターがん対策研究所 2023年12月
協力:厚生労働行政推進調査事業費補助金「検診効果の最大化に資する職域を加えた新たながん検診精度管理手法に関する研究」班
   国立がん研究センター研究開発費「働く世代におけるがん検診の適切な情報提供に関する研究」班